【初心者向けに徹底解説】アウトドアや停電・災害時に役立つポータブル電源の選び方
このサイトでは、おすすめのポータブル電源を紹介しています。
おすすめの基準として、次のポイントを重視しています。
- リン酸鉄リチウムイオンバッテリー・・・理由は安全性と長寿命
- 正弦波(純正弦波)・・・家庭のコンセントの電気と同じ波形のため
このサイトで紹介するポータブル電源は、上の2つの条件を満たしている商品を紹介しています。
ポータブル電源の自作
ポータブル電源を自分で作ってみたい!
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目次
ポータブル電源とは「持ち運べるコンセント」のこと
ポータブル電源は、家庭のコンセントに来ている電気と同じ電気を、「好きな場所」で使える電源のことです。
ポータブル電源は
- ポータブル電源の中にバッテリー(直流の電池)を持っている
- 電池(直流)の電気を、交流100V(ボルト)に変えます
- 家庭のコンセントに来ている、電気も交流100Vの電気です
- そのため、家電製品が使える訳です
家庭のコンセントは外に、持ち運んで使うことはできません。
延長コードを使うことはできますが、ポータブル電源の使い方とは意味が違います。
ポータブル電源は「室内で使うこと」はもちろん、「キャンプや車中泊」などアウトドアで使うこともできます。
モバイルバッテリーとの違いは「容量と出力電圧」
ポータブル電源とモバイルバッテリーの違いは
- 使える電気量
- 出力の電圧 が違います
スクロールできます
ポータブル電源 | モバイルバッテリー | |
---|---|---|
容量(使える電気量) | 大容量:数百ワット以上 | 小容量:数十ワット |
出力電圧 | AC100V(交流100ボルト) USB出力 シガーライター電源など | USB出力のみ(DC5V) |
容量(使える電気量)の違い
ポータブル電源の容量は
大容量で数百ワット以上 例えば、200Wh以上や1000Wh以上など容量が大きい。
モバイルバッテリーは
小容量の物が多い 例えば、36Whなど容量が小さい。
出力する電圧の違い
ポータブル電源は
AC100V、USB出力(DC5V)、シガーライター出力(DC12V)などを出力します。
対して、モバイルバッテリーは
USB出力(DC5V)だけの物がほとんどです。主にスマホの充電に使います。
出力端子の種類
スクロールできます
出力端子の種類 | 出力電圧 | 使用機器 |
---|---|---|
AC100V | 交流100ボルト(AC100V) | 家電製品 |
シガーソケット | 直流12ボルト(DC12V) | 直流12Vで使える機器 車載冷蔵庫など |
ピンジャック | 直流12ボルト(DC12V) | 直流12Vで使える機器 電源端子がピンジャックで使える製品 |
USB出力 | 直流5ボルト(DC5V) | スマホやタブレットの充電など |
ポータブル電源で使う電気の単位の説明
ポータブル電源のスペック(性能)を見ると、重量や寸法、バッテリー容量、出力電力などの情報が書いてあります。
ポータブル電源の容量と定格出力、瞬間最大電力(ピーク、サージとも言う)について説明します。
- 容量とは?
-
ポータブル電源が持っている、電気の容量のことです。
Wh(ワットアワー)で表示します。
500Wh であれば、消費電力「500W」の家電を「1時間」使えることを意味します。500Wh は
電力×時間=500Wh の意味です。
消費電力:250Wの家電なら、250×2=500 なので「2時間」
消費電力:100Wの家電なら、100×5=500 なので「5時間」使えることになります。 - 定格出力とは?
-
定格出力とはポータブル電源が、連続的に出力できる電力のこと。W(ワット)で表示します。
定格出力500Wの場合の意味は
消費電力が500W以下の家電を、動かせるという意味を持ちます。
つまり、消費電力が600Wなど、500Wを超える家電は動かせないということです。 - 瞬間最大電力(ピーク、サージとも言う)とは?
-
瞬間最大電力は名前の通り、瞬間的に出力できる電力のことです。
定格出力の2倍程度出力が、スペック表に書かれているものが多いです。
瞬間最大電力の値は、あくまで瞬間的なものなのであまり当てにしない方が良いです。
ポータブル電源や家電で使われる電気の用語については、こちらの記事が参考になります。
ポータブル電源や家電で使われる電気の用語についてやさしく解説
ポータブル電源を購入する時は、商品のスペック(性能)を見てどの製品にするかを決めます。 スペック(性能)表を見ると、表の中に電気の用語が出てきます。電気の用語…
ポータブル電源はアウトドアだけでなく停電や災害の時の電源としても使える
ポータブル電源の使い道は、幅広い使い方ができます。普段はキャンプなどアウトドアなどで使い、停電など万が一の時は非常用の電源として使うことができます。
ポータブル電源はいざという時に、
「持っていて良かった」と思う物の一つです。
ポータブル電源の容量によるが小型の家電製品を使える
ポータブル電源のメリットは、家電製品が使えることです。
AC100Vを出力することができるので、家庭で使うテレビや扇風機などをコンセントの代わりに使うことができます。
家電製品の消費電力の調べ方
- 商品取り扱い説明書の仕様欄の「消費電力」を見る
- 商品の裏面や底部に記載されている「消費電力」
仕様欄の例
仕様書の見方 | |
---|---|
電源 | AC 100V(50Hz/60Hz共用) |
消費電力 | 24W ⇐ ここが消費電力 |
製品寸法 | 幅:355mm 奥行き:350mm 高さ:660mm |
主な家電製品の消費電力の例
家電製品 | 消費電力 |
---|---|
エアコン (10畳用) | 冷房580W (起動時1400W) 暖房660W (起動時2000W) |
オイルヒーター | 300W~1500W |
ファンヒーター | 200W~1300W |
電気ストーブ | 500W~1000W |
電気カーペット | 400W~800W |
こたつ | 100W~500W |
扇風機 | 5W~50W |
電気毛布 | 30W~60W |
冷蔵庫 (450L) | 250W |
IHジャー炊飯器 | 1300W |
電子レンジ | 500W~1500W |
電気ポット | 700W~900W |
ドライヤー | 1200W |
テレビ 42型(液晶) | 210W |
LED照明 | 10W |
掃除機 | 200W~1000W |
デスクトップPC | 50W~150W |
ノートPC | 20W~30W |
携帯電話 スマートフォン | 5W~30W |
安全性が高く排気ガスなどが出ないので安心して使える
ポータブル電源のバッテリーは、リチウム系の電池を使っているので充放電の時にガスなどが出ません。
鉛バッテリーの場合は、充電時に水素ガスが発生するので引火の可能性があり火気厳禁です。
ポータブル電源の場合は、ガスの発生はないので安全性が高く安心して使用できます。
音が静かなので屋内でも使用できる
ポータブル電源は、充放電時に内部が熱を持ちます。この熱を放出するために、排熱ファンがあります。
排熱ファンは、設定された温度になると動き出します。その後、設定された温度まで冷えれば「停止」します。
排熱ファンが起動している時の音は、ある程度「気になります」が騒音というほどではありません。
【ポータブル電源の選び方】絶対に外せない3つの購入ポイント
- バッテリーが「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー」であること
- AC100Vの波形が「正弦波」であること
- 「周波数の切替え」があること
安全性を考えるとリン酸鉄リチウムイオンバッテリーが最良
リチウムバッテリーの種類は、コバルト系からリン酸鉄系と様々な種類があります。
電池の性能は年ごとに向上しています。これからも技術革新により、性能の良いバッテリーが出てくることが考えられます。
ポータブル電源のバッテリーを選ぶ時に、重視するのがバッテリーの安全性です。性能が良くても安全性に問題があっては、ポータブル電源の意味がありません。
現在のところ、安全性に最も優れているリチウムバッテリーは、「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー」ということは知られています。
ポータブル電源は「安全なのが第一」です
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの特徴
- 安全性が高い
- 長寿命である
- デメリットは、電気容量に対して価格が高いこと
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは安全性が高い
従来のリチウムイオンバッテリーや鉛バッテリーは、使用法を誤ると発熱や発火、最悪の場合爆発の可能性があります。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、現在あるバッテリーの中で最も安全性に優れています。発火や爆発の危険性がありません。
発火する危険性が無いのは、「酸素」が発生しないため
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは長寿命
バッテリーを「0%~100%」まで充電し、次に「0%」まで放電することを「1サイクル」といいます。
ポータブル電源に使われている、従来のリチウムイオンバッテリーは、サイクルが「1000回」程度です。
これに対し、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、充放電のサイクルが「4000回」以上になっています。使用できる年数としては、1日1サイクル使用したとして、約10年間使用できることになります。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーのデメリット
メリットが多い「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー」ですが、バッテリー価格が高いことがデメリットです。
原材料自体は安く使えるのですが、材料をリチウムイオン電池化するための「コスト」が製品価格を高くします。
しかし、安全性や長寿命などのメリットが多くデメリットを考えても、現在のところ最も使いやすいバッテリーであることは間違いありません。
技術の進歩によりバッテリーは、ますます高性能になることが考えられ価格も低下するものと考えられます。
ポータブル電源に適した「バッテリーの種類」については、こちらの記事が参考になります。
ポータブル電源のバッテリーはどの種類が良いか?
ポータブル電源は、リチウムイオンバッテリーが使われています。 リチウムイオンバッテリーには、多くの種類があります。 この記事では、リチウムイオンバッテリーの種…
交流の波形が「正弦波」であること
交流の波形には
- 正弦波または純正弦波
- 疑似正弦波(修正正弦波)
- 矩形波
があります。
正弦波とは
正弦波または純正弦波と、表示される場合があります。
家庭のコンセントに、来ている波形と同じ波形のことを言います。
正弦波の特徴は
- コンセントに来ている交流と同じ波形なので、家電製品に使用しても影響は出ない
- 家電製品が壊れる事はありません
- パソコンなどに使用しても、大丈夫です
疑似正弦波(修正正弦波)とは
正弦波の波形に、近づけた波形の交流です。
疑似正弦波のポータブル電源は、家電製品に接続すると正常に機能しない場合があります。
基本的に、パソコンなど精密機器には使用しないほうが良い。
矩形波とは
矩形波のポータブル電源は、正弦波とまったく異なるので家電製品を使う時に注意が必要です。
矩形波の場合は、白熱電球やホットプレートなど単純な電熱器の使用に限るべきです。
決して、パソコンなどに接続しないことが重要です。壊れる場合があります。
周波数の切替えができること
日本の場合、東日本は 50Hz(ヘルツ)、西日本は 60Hz(ヘルツ)の周波数が使われています。
家電製品を使うときには、家電製品に合った周波数の電源を使うのが理想です。
そのため、周波数の切替えができると便利です。
切替えが無くても、使用する地域の家電の周波数と合っていれば問題ありません。
東日本の地域では、50Hzのポータブル電源を
西日本の地域では、60Hzのポータブル電源を選びましょう。
周波数の切り替えがあれば、周波数の異なる地域に行った時にも切り替えて使用することができます。
50Hz/60Hz共用の家電製品も多くあります。
ヘルツフリーと表示してあります。
ポータブル電源を購入する、「メーカー選びのポイント」についてはこちらの記事を参考にしてください。
【ポータブル電源】メーカー選びのポイントと購入する場所はどこ?
停電などの非常時だけでなく、キャンプやアウトドアで日常使いできる「ポータブル電源がほしいな」と考えている人に向けた記事です。 あなたがポータブル電源を購入しよ…
ポータブル電源の容量は使用する用途で選ぶ
- 普段使いなら容量は「500Wh」程度
- キャンプや車中泊などアウトドアなら、容量は「700Wh」程度
- 停電や災害用としては、容量は「1000Wh」以上 が目安になります
日常生活で使う電力供給
ポータブル電源を使うイメージは、キャンプなどのアウトドアを思い浮かべます。
しかし、日常生活で使うことで役立つシーンもたくさんあります。
家族が多く、スマートフォンの充電のコンセントが不足する時など、ポータブル電源はどこでも使えます。
庭やベランダなどで、家電製品を使いたいときなどポータブル電源は、コンセントの代わりとして使えます。
ポータブル電源はコンセントのない所でも、簡単に家電製品を使うことができます。
スマホの充電などが中心なら、「300Wh~500Wh」程度になります
【安全性抜群のリン酸鉄バッテリー】BigBlue Cellpowa500 ポータブル電源の紹介
持ち運びに便利なポータブル電源なら、500Wクラスが使いやすい。停電や緊急時に必要なポータブル電源ですることは、スマホの充電などが主な使い方です。 2021年10月に「…
キャンプや車中泊などのアウトドアで使う電力供給
キャンプや車中泊などのアウトドアでの使用が多い場合は、「700Wh」程度のバッテリー容量がおすすめです。
アウトドアでの使い方では
- 電気ケトルでお湯を沸かす
- 小型炊飯ジャーでご飯を炊く
- 夏なら扇風機、冬なら電気毛布を使うことができます
せっかく、アウトドアに出かけたのであれば、できるだけ快適に過ごしたいものです。
アウトドアで小型家電を使うなら、「700Wh」程度はほしいところです
停電や災害時の電力供給
災害時には停電が復旧するまでに、数日かかる場合があります。
非常用の電源としては
- バッテリー容量が、大きいに越したことはありません
- バッテリー容量とポータブル電源の価格は比例して高くなる
- バッテリー容量の大きい電源は重量が重くなる
停電や災害時の電源容量は、「1000Wh」以上が必要です
停電や災害時に平常時と同様に家電製品を、使うのは無理があります。
- 停電の時間が予測立つ場合(計画停電)の場合は、それなりの家電を使うことができる
- 復旧に数日かかる場合は、消費電力の大きな家電の使用は控える
充電方法と種類
ポータブル電源は、貯めた電気を使うものですから、使ったら充電をする必要があります。
充電する方法は
- AC100Vから充電する
- 車から充電する
- ソーラーパネルで充電する ことができます
ポータブル電源は、貯めた分の電気しか使えない
AC100Vから充電する
AC100Vから充電する方法は、最も簡単で充電時間も短く済む方法です。
ただし、家庭などのコンセントに電気が来ていることが前提になります。
計画停電のように、停電時間が限られている場合は、電気が来ている時に充電すれば良いので問題ありません。
数日間の停電という場合は、別の方法を取らなければなりません。
車から充電する
自動車のシガーソケットを使って、ポータブル電源を充電することができます。
自動車を運転した状態で、充電することが肝心です。
自動車を停止した状態で充電すると、自動車のバッテリーが無くなってしまいます。
ソーラーパネルで充電する
ポータブル電源は、ソーラーパネルで充電することができるようになっています。
ソーラーパネルの発電容量は、大小さまざまです。
天候や季節によって発電量が左右されますが、一つあると停電が長引いた場合に役立ちます。
EBL ソーラーパネル 100Wを使って見た感想
ポータブル電源を購入すると、次に欲しいと思う商品は「ソーラーパネル」です。 でも実際に購入しょうとすると、種類が多くてどれを選んで良いか分からない。 ソーラー…